2020/06/19に松戸自主夜間中学校が人数を半分以下に制限して3か月ぶりの再開したことがわかりました。
松戸自主夜間中学校とは？
松戸自主夜間中学校が年齢や国籍を問わず、誰もが無料で学べる場を提供する千葉県松戸市のフリースクール。
筆記用具とノートを持って来れば無償で授業が受けられるというのも特徴です。
1983年から続いているようなので、さらに長いこと続いてほしいですね！
このニュースの詳細
年齢や国籍を問わず、誰もが無料で学べる場を提供する千葉県松戸市のフリースクール「松戸自主夜間中学校」が、約3カ月半ぶりに授業を再開した。新型コロナウイルスの影響で3月初めから休止していた。再開初日の19日にはお年寄りや若者、外国籍の生徒たち24人が久しぶりの講義を真剣なまなざしで聴いた。
教室となるのは市勤労会館2階の4部屋。本来、部屋の定員は合わせて85人だが、3密防止のため、半分以下に制限。生徒たちは1、2メートルほどの間隔を取っての受講となった。
「こんばんは」。生徒が廊下であいさつすると、「おっ、元気だな」とスタッフが返すいつもの風景が戻った。3年以上前から通う市内の男性（37）は「勉強したかったので、再開して本当によかった」と目を輝かせた。
午後3時からの部と午後6時からの部の両方に参加し、数学、英語、国語の3教科を学んだ。仕事をするうえで、知識がなく辛（つら）い思いをした経験がある。「ここは居場所でもあり、ホッとする」と話した。
柏市の高木繁さん（71）は英語を教える。63歳で退職するまで高校教諭だった。「狭い部屋だと全部で5人しか入れない大変な状態ではあるけど、とにかくスタートしてよかった」。この日は担当する中国籍の高校1年の女子生徒が家庭の事情で来られなかったため、教科の指導はない。「今日は事務作業や教室の点検など裏方をやります」
この日は午後3時からの部で3人、午後6時からの部で20人が授業を受けた。代表の榎本博次さん（70）によると、生徒は10代～70代の約80人で、定期的に通うのは60人ほど。35人前後の教員スタッフが支えている。
通常であれば火曜の午後6時からと、金曜の午後3時から、午後6時からの計3回に、いずれも約2時間半の授業がある。しかし、コロナ禍の影響でしばらくの間は授業を2時間に短縮する。残りの30分間はスタッフが部屋のテーブルやいすを消毒するなどの時間に充てる。
生徒の中には来春、高校受験を控える日本人や、中国籍などの子どもが5人いる。日本語の日常会話に慣れることから教えなければならない子もいる。一方でスタッフの多くはインターネットに不慣れで、オンラインを利用して複数の生徒を同時に指導するのは苦手。生徒の方も学習の熟度がそれぞれ異なるため、いつも個別指導が欠かせないという状況だ。
休校中は授業に臨む生徒たちとは手紙のやり取りをする教員スタッフもいたが、榎本さんは「見ていても歯がゆくて」と気をもんでいたという。
再開とはいえ、通常の態勢でないのは時間だけではない。生徒は希望すれば週2回受講できたが、再開後は週1回に制限する。生徒全員が教室に入りきれないからだ。榎本さんは「当分の間は3密を避けながら効率よく、しかも丁寧に教えていくしかないでしょう」と話している。問い合わせは榎本さん（090・3103・1006）へ。（青柳正悟）
千葉）松戸自主夜間中が再開 人数は半分以下に制限
